株式市場の動きだけでなく金利の動きにも気を付けるべき理由

 さて、3月16日のFOMC(米連邦公開市場委員会)以降、米国株は力強い動きを見せています。それは歓迎すべきことなのですがその陰で10年債利回りも急上昇しています。

 これは何を意味するか? と言えば長期でのインフレが大きい、そして景気が力強いという見方が市場参加者に広がっていることを意味し、それだけFRBがもっと大胆に動ける余地が生じたことを意味します。言い直せば長短金利差「0」を心配せず、どんどん利上げできるということです。

 先週、ジェローム・パウエル議長がやぶから棒に「0.50%の刻み幅での利上げもありうる」という意味の発言をしたのは、このようなことに起因しています。

 もう一段踏み込んだ言い方をすれば、いまのマーケットは株式が強ければそれだけアグレッシブにFRBが利上げする余地が広がるということなのです。つまり株が騰がったと喜んでいたら、突如、FRBから冷水を浴びせられるリスクがあるということです。

 この点に留意しながら、無駄にカンカンの強気にならず、慎重に投資を進める必要があります。