湾岸戦争とイラク戦争のケース
以下は、湾岸戦争が勃発した日(1991年1月。多国籍軍がハイテク兵器でイラクを攻撃した日)の前後合わせて1年間の、金(ゴールド)と原油の価格推移です。
図:湾岸戦争勃発前後の金(ゴールド)と原油相場の推移
1990年8月のイラクのクウェート侵攻(湾岸戦争のきっかけ)の「予兆」のタイミングで、金も原油も大きく上昇しましたが、侵攻後に下落しはじめました。その後、湾岸戦争の「勃発」を機に、金(ゴールド)は下落に拍車がかかり、原油は下落基調を維持しました。
以下は、イラク戦争が勃発した日(2003年3月。米国主体の軍がイラクへの攻撃を開始した日)の前後1年間の、金(ゴールド)と原油の価格推移です。
図:イラク戦争勃発前後の金(ゴールド)と原油相場の推移
イラク戦争の「予兆」の段階で、金(ゴールド)、原油の価格はともに、上昇していましたが、「勃発」時には下落していました。
下落後、金(ゴールド)は別の要因(この場合は金の現物を裏付けとしたETF[上場投資信託]の売買が本格化したこと)が目立つようになり、上値を追う展開になりました。