バフェットが投資をする企業のほとんどが「安定期」にある企業
投資というのは本来退屈なものだ。投資の神様と言われるウォーレン・バフェットも、世界最大のヘッジファンド、ブリッジウォーターのレイ・ダリオも地道で地味な投資を行っている。一時のはやりに乗るのはいいが、飛び道具のようなものに乗ってしまうと、オール・オア・ナッシングの世界に引き込まれてしまい、長く投資の世界で生き残ることはできない。
バフェットの投資先を選ぶ基準は極めてシンプルだ。それはキャッシュフローに始まりキャッシュフローに終わる。縦軸に投資キャッシュフロー、横軸に営業キャッシュフローをとったキャッシュフローマトリックスから確認してみよう。
投資キャッシュフローは将来のキャッシュを生み出すために使われる先行投資である。企業が成長している時期にはキャッシュが設備投資などに使われるためキャッシュが出ていき、基本的にはマイナスとなる。投資が進み、キャッシュが稼げるようになると、リターンが生み出され営業キャッシュフローがプラスとなる。
バフェットが投資をする企業のほとんどが、投資よりも稼ぎのほうが大きい「安定期」にある企業だ。
キャッシュフローマトリックス
アップルのキャッシュフローマトリックス
大化け株などで一時的に大きな資金を得たとしても、あぶく銭はすぐに泡と消える傾向が高い。投資を事業として長く続けたいのであれば、安定した王道株への投資が必須である。
バフェットの「安定期投資」については、昨年12月30日のレポート『「安定期投資」というウォーレン・バフェットの運用の秘密!?』を参照されたい。