2021年高リターンを上げたウォーレン・バフェットのポートフォリオ

 今年は米国で少なくとも3回の利上げが実施されると言われている。金利のなかった世界から金利のある世界へと正常化が進んでいく過程においては、低金利を享受していた一部のハイテクグロース株にとっては大きな逆風だ。

 その一方で、金利の上昇は金融株など一部の銘柄には有利に働く。昨年2021年のウォーレン・バフェットが率いるバークシャー・ハサウェイのポートフォリオは、ほとんどの銘柄が2桁のリターンを記録した。FRB(米連邦準備制度理事会)の利上げが進めば、今年のリターンはさらに向上する可能性もある。バークシャー・ハサウェイ(BRK.B)自体の時価総額も7,000億ドル以上に上昇し、1兆ドルに迫る勢いとなっている。

バークシャー・ハサウェイB株(週足)

出所:石原順

 2021年、バークシャーのポートフォリオでどんな銘柄が高パフォーマンスを誇ったのか。ヤフーファイナンスの記事「Warren Buffett’s Performance in 2021: 10 Best Stock Picks(2021年のウォーレン・バフェットのパフォーマンス:ベスト10ストックピック)」から、ランキングを以下に紹介する。

1位 ウェルズ・ファーゴ(WFC) 2021年のリターン:62%
2位 マーシュ・アンド・マクレナン(MMC) 2021年のリターン:53%
3位 バンク・オブ・アメリカ(BAC) 2021年のリターン:48%
4位 クローガー(KR) 2021年の利益:40%
5位 バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BK) 2021年のリターン:39%
6位 シェブロン(CVX) 2021年のリターン:38%
7位 アメリカン・エキスプレス(AXP) 2021年のリターン:38%
8位 アップル(AAPL) 2021年のリターン:37%
9位 ムーディーズ・コーポレーション(MCO) 2021年のリターン:33%
10位 USバンコープ(USB) 2021年のリターン:21%

 なお、それぞれの評価額については、バークシャー・ハサウェイが2021年11月15日にSECに提出したフォーム13F(2021年9月末時点、2021年第3四半期末時点)を元にしている。