米国高配当株2:オールド・リパブリック・インターナショナル(ORI)

 米国の大手保険会社で、傘下の保険会社を通じて、さまざまな保険サービスを提供しています。米国の大企業で構成されるフォーチュン500の1社で、25年以上連続で年間配当金の増加を記録している111社のうちの1社に数えられています。

 時価総額は78億ドルで、日本円で約9,000億円となっています(1USD=115円計算)。

事業の注目ポイント

 事業の中心は「タイトル保険事業(Title insurance、物件の所有権に対する保険)」で、続いて「一般保険事業(General Insurance、財産責任保険)」、「共和国財務賠償グループランオフ事業(RFIG run-off business、保険者に対して保険金支払いを完了させる事業、モーゲージ担保保証と消費者信用賠償など)」となります。

「タイトル保険事業」では、不動産購入者や不動産業者、金融機関などにタイトル保険を提供し、「一般保険事業」では個人、中小企業を中心に損害保険を提供しています。

競合他社

 競合他社として、企業向けの損害保険商品に焦点を当てるアメリカン・ファイナンシャル・グループ(AFG)、権原保険、決済サービス、その他の金融サービス、リスクソリューションを提供する会社であるファースト・アメリカン・ファイナンシャル(FAF)、損害保険商品およびサービスの提供を行うハノバー・インシュアランス・グループ(THG)などがあります。

株式の注目ポイント

 株価はコロナ発生前の水準を超えて推移しており、配当は40年連続で増配しています。

 コロナ発生により株価は下落したものの、その後米国の良好な不動産市場を背景に株価は回復し、現在はコロナ発生前の水準を超えて推移しています。直近の決算でも好調な業績が発表されており、今後も堅調な株価が期待されます。

業績動向

 2022年1月27日開示の四半期決算では、1株利益・売上高ともに市場予想を上回りました。

 タイトル保険において、堅調な不動産市場に起因する保険料および手数料が大きく伸び、損害保険では自動車保険、労災保険などが拡大したことで利益が拡大し、保険料収入としては過去最高となりました。

 次回は2022年4月28日に四半期決算の開示予定ですが、市場予想を上回る数字を出せるかどうかに注目です。

注意点

 近年、アメリカの不動産市場を支えてきた要因の一つが低金利でした。

 金利がこれから上昇していくとしたときに、不動産市場が大きく影響を受ける可能性があり、オールド・リパブリック・インターナショナルの業績にも影響が出る可能性がある点には注意が必要です。

株価動向、配当利回り紹介 (配当:0.88ドル→0.22×4)

配当:0.88ドル
配当利回り:3.37%
株価:26.10ドル(約3,000円)

 この銘柄、権利落ち日は3月上旬予定(権利実施は3月中旬予定)です。

 配当利回りは2月7日時点で3.37%、株価は26.10ドルでおよそ3,000円から購入できます(1USD=115円計算)。2019年からの最高値は26.56ドル、最安値は11.70ドルとなっています(終値ベース)。