アップル

 アップル(ティッカーシンボル:AAPL)の第1四半期(12月期)決算は懸念された半導体不足の影響も限定的で、無難な内容でした。

 EPSは予想$1.89に対し$2.10、売上高予想1,185.3億ドルに対し1,239.5億ドル、売上高成長率は前年同期比+11.3%でした。

 iPhone売上高は予想675億ドルに対し716億ドルでした。前年同期は656億ドルでした。

 Mac売上高は予想95億ドルに対し108.5億ドルでした。前年同期は86.8億ドルでした。

 iPad売上高は予想78億ドルに対し72.5億ドルでした。前年同期は84.4億ドルでした。

 ウエアラブルズ売上高は予想140億ドルに対し147億ドルでした。前年同期は130億ドルでした。

 サービス売上高は予想197億ドルに対し195.2億ドルでした。前年同期は157.6億ドルでした。サービス売上高は利幅が大きいし売上予想が立てやすいのでウォール街関係者がとりわけ注視している項目です。今回の数字はやや落胆すべき結果でした。

 グロスマージンは予想41.6%に対し43.7%でした。

 地域別売上高と前年同期は下記の通り:

米州 515億ドル 463億ドル
欧州 297.5億ドル 273億ドル
中国 258億ドル 213億ドル
日本 71.1億ドル 82.9億ドル
アジア太平洋 98.1億ドル 82.3億ドル

 営業キャッシュフローは469.7億ドルでした。前年同期は387.6億ドルでした。

アマゾン

 アマゾン(ティッカーシンボル:AMZN)の第4四半期決算は特殊要因の影響で散漫な印象を与える決算でした。

 EPSは予想$3.54に対し$27.75でした。ただしそのうち約20ドル分はアマゾンが保有しているリヴィアン・オートモーティブ(ティッカーシンボル:RIVN)株の評価益118億ドルが含まれています。

 近年、米国の会計基準が改変され、ある企業が他の企業の株式を持っている場合は実現益が出てない場合でもみなし益、ないしはみなし損を計上しなければならなくなりました。

 アマゾンのEPSが予想を上回った理由は、このような会計を巡る極めて技術的な理由によるものであり経営の実態を反映していません。

 一方、第4四半期の売上高はどうだったか? といえば予想1,376.3億ドルに対し1,374.1億ドル、売上高成長率は前年同期比+9.4%でした。つまり予想に未達だったのです。

 AWS売上高は前年同期比+39.5%の177.8億ドルでした。第3四半期の前年同期比+37%より少し加速しました。

 営業利益は前年同期比▲50%の34.6億ドルでした。事前ガイダンスは0億~30億ドルでした。

 過去12カ月の営業キャッシュフローは前年同期比▲30%の463億ドルでした。

 過去12カ月のフリー・キャッシュフローは▲91億ドルでした。前年は310億ドルでした。

 第1四半期の売上高は予想1,205.2億ドルに対し新ガイダンス1,120億~1,170億ドルが提示されました。営業利益は予想63.5億ドルに対し新ガイダンス30億~60億ドルが提示されました。

 アマゾンは米国のプライム会員フィーをこれまでの月$12.99から$14.99へ値上げします。