※米国時間2月4日時点の株価、為替は115円で計算。
※各種データ出所:楽天証券HP、各企業HP、リフィニティブ、Investing.comより

アップル(AAPL)

 誰もが知る世界最大手のIT企業で、本社所在地はカリフォルニア州です。

 PC・スマホや関連消費者向け製品だけでなく、ソフト面ではiOSやiCloud、Apple Payなども展開し、デジタルコンテンツやアプリなども販売しています。

 S&P500の組入銘柄で最も比率が高く、約7.0%を占めています。時価総額は2兆8,100億ドルで、日本円で約323兆円となっています(1USD=115円計算)。

事業の注目ポイント

 事業の中心は「プロダクト事業(Products)」で、続いて「サービス事業(Services)」となります。

 2022年1月27日に発表された第1四半期決算によると、四半期売上高は約14兆2,500億円(123,945M$)でした。

 カテゴリー別の内訳は「iPhone販売」が約8兆2,370億円(71,628M$)、「サービス収入」が2兆2,440億円(19,516M$)、「アップルウォッチ&付属製品販売」が1兆6,900億円(14,701M$)、「Mac販売」が1兆2,480億円(10,852M$)、「iPad販売」が8,330億円(7,248M$)となっています。

 売上高の約57.8%を主力製品「iPhone」の販売が占めていますが、音楽ストリーミングの「Apple Music」や動画配信サービス「Apple TV+」などを投入しています。

 それによって、iPhoneへの依存度を低下させつつ、サブスクサービスの展開などを促進し、ハード面に頼らない安定した収益源の育成に取り組んでいます。

業績動向

 同四半期決算では、売上高は11%増加し、過去最高を更新し、iPhone、Mac、ウエアラブルおよびサービス事業の売上で過去最高を達成しました。実際に使用されているアクティブデバイス数が18億台を突破し、前年同期から1億5,000万台増加したと発表されました。

初心者が取引する際に見ておくべき点や注意点

 アップルの強みは、ハード製品やサブスクサービスやデジタルコンテンツなども非常に高い利益率を誇っていることです。

 調査会社のCounterpointによると、2021年第2四半期におけるiPhoneの台数シェアは13%で3位にすぎませんでしたが、売上高のシェアは40%、利益シェアは75%と、他メーカーを大きく引き離して首位の座を獲得しています。

 ここ数年は、iPhoneへの依存度を下げようとしていますが、それでも依存度がまだ高いこともあり、定期的に発売される新作iPhoneの動向や発表後の反響が、それらに付随する製品やサービスにも大きく影響します。

 そのため、現在もアクティブデバイス数が増加傾向にあるようですが、今後も続くかどうかに注目です。

株式の注目ポイント

 コロナショックによりアップル株の株価は大幅下落しましたが、わずか3カ月後の2020年の6月には暴落前水準まで回復しました。

 コロナ禍において、自宅で過ごす時間が増えて、アプリ配信や音楽配信などのサービス部門の需要が高まったことや、リモートワークなどが広がり、「iPad」や「Mac」の販売が大きく伸びたことも要因のようです。

 2022年1月3日には初めて3兆ドルに達した企業となりました。直近では上がりすぎという声も多数ありますが、S&P500の構成比率1位ということもあり、多方面からの資金流入が続いて株価も好調です。米国株に投資する上では必ず見ておかないといけない銘柄といえるでしょう。

株価動向

株価:172.39ドル(約1万9,820円)
配当金:0.88ドル
配当利回り:0.51%

 この銘柄の権利落ち日は2月4日(権利実施は2月10日)でした。配当利回りは2月4日時点で0.51%、株価は172.39ドルでおよそ1万9,820円から購入できます(1USD=115円計算)。

 2019年からの最高値は182.01ドル、最安値は35.55ドルとなっています(終値ベース)。

 株価が上昇し続けているため、配当利回りは高くありませんが、積極的な自社株買いを実施しており、巨額の株主還元策も株価をささえている要因となっています。