足元で上昇している銘柄のマイナス面とその対応策

 前項で挙げた銘柄は、いずれも東証1部に上場し、時価総額も大きなものです。このような大型株は、株価の動きはかなりゆるやかです。

 株価チャートをご覧いただくと、一見大きく上昇しているように見えるものの、実際は1~2割程度しか上昇していない、ということも多くあります。

 成長株であれば、1年で2倍、3倍と上昇するケースは頻繁にありますが、足元で上昇している銘柄群は成長株ではなく、かつ大型株のため、そうした大きな上昇はあまり期待できません。

 そこで対応策として考えられるのが、成長株へ投資するときよりも、1銘柄当たりに投下する資金を大きくするというものです。

 成長株に50万円投資して2倍になると利益は50万円です。成長株でない大型株では過去の値動きからせいぜい25%程度の上昇が限界、とするのであれば、同じ50万円の利益を得るためには200万円の投資額が必要となります。

 ただ、これだと株式に投下する資金が大きくなってしまい、気づいたら過度のリスクを取っていた……ということにもなりかねません。

 安全性を重視するのであれば、無理に投下資金を増やすのは避ける方がよいでしょう。ただ、その一方で、成長株に投資するときのような大きなリターンは見込みづらいという点は許容せざるを得ません。