米インフレが予想以上に長期化

 米インフレが高止まりしていることが、FRBがタカ派姿勢を強める要因となっています。

米インフレ率(CPI総合指数、コア指数:前年比)推移:2020年1月~2021年12月

出所:米労働省

 米インフレを長期化させている要因に2つあります。

【1】「脱炭素」インフレ

 世界各国が脱炭素を掲げる中、化石燃料の開発・増産が進みにくくなっています。世界景気回復を受けて、エネルギー需要が拡大する中、供給が充分に増えないことから、原油・天然ガス・石炭などの資源高が起こっています。

【2】オミクロンによる物流網混乱

 コロナによる人手不足に加え、オミクロン株の感染拡大を受けて、米国内の物流が停滞しています。物流停滞によって米国で商品が店頭から一時的に消え、モノ不足が原因の価格上昇が起こっています。