ファナックのチャートは、ベストな買い時のアラートになる?

 景気が底のときにはすでに株価は上がり始め、景気のピークのときにはすでに下がり始めるという、景気循環よりも少し先を行く株価。日経平均株価の底近辺をどのように捉えたらよいかについて、1月13日掲載の「日経平均、ファナックの在庫循環から測る絶好の買いタイミングとは?」で解説いたしました。

 そのなかで、ファナック(6954)の在庫循環は、日経平均の底近辺での買いタイミングを捉える上で大いに使える指標とお伝えしましたが、個別株、なかでもエレクトロニクス関連株においても同じことがいえますので、今回、ご紹介をしていきたいと思います。

 まずは、ファナックの在庫循環について見ていきましょう。

(表1)ファナックの在庫循環

出所:ファナック株式会社の決算短信を基にマネーブレインが作成

 在庫循環には四つの局面があり、そのなかで注目したいのが、局面3の「売上高が減り、在庫が減る局面」です。日経平均の推移と、局面3になった最初の四半期の決算発表日の関係を見てみましょう。

(チャート1)日経平均株価と局面3になった最初の四半期の決算発表日

*青矢印は、局面3になった最初の四半期の決算発表日

出所:楽天証券ホームページよりマネーブレインが作成

 このように、局面3になった最初の四半期の決算発表日は、日経平均連動銘柄を買うタイミングとして、上昇する少し前の絶好のタイミングになっていると言ってよいのではと考えています。そして、このタイミングが、日経平均連動銘柄だけではなく、エレクトロニクス関連株にも同じように適用できるのです。

 まず、在庫循環はファナックを対象としていますので、ファナックの株価について見ていきましょう。

(チャート2)ファナックの株価と局面3になった最初の四半期の決算発表日

出所:楽天証券ホームページよりマネーブレインが作成