今週の予想
米国市場を注視。本格上昇は2月以降
新年相場は、好発進と思われましたが、FOMC(米連邦公開市場委員会)の議事録にタカ派の利上げやテーパリングのより早い実行を求める主張があったことで、米国の金融引締めの不透明感が米国株の大幅下落。これを受けて日経平均も目先の下値を切って落ち着きどころを探る展開となってきています。
米国では、利上げについては、3月の開始が有力視され、年内の利上げ回数にしても、これまで想定されていた3回を上回る水準が予想されます。そのため長期金利の上昇で、ハイテク株が売られており、日本市場にも影響を与えていますので、米国市場の様子を見ながら日経平均の落ち着きどころを探る展開となります。
そのためにも、11日(火)のパウエル議長、13日(木)のブレイナード理事の指名承認公聴会が注目となります。また、12日には12月消費者物価指数の公表が控えており、これが予想以上の上昇や、また原油相場の高騰懸念もあります。
今週の日経平均は上記の米国市場の状況をみながら、引き続きオミクロン株の感染拡大も注視しながらの相場となります。
現在の柴田罫線の形では、先週、分析したように日経平均は2021年8月20日の2万6,954円を安値とし、9月14日の3万795円を高値とする三角保ち合いとなっており、先週5日(水)に2万9,388円の高値をつけて上放れゾーンに入りました。
本格的な上放れは、再び2万9,388円をぬけた時ですが、ここをぬけるにはもう少し時間がかかるとしました。
結局、5日のNYダウの急落で、2021年8月の安値2万6,954円からの三角保ち合いが続いていることになります。三角保ち合いの下値ポイントである12月1日の2万7,594円、12月20日の2万7,893円水準までは、三角保ち合いの中のもみあいゾーンとみることができます。予想レンジを2万7,800~2万9,000円とします。
この中で安いところで買って2月以降の本格上昇を待つというシナリオです。