「上がるも下がるも外国人次第」の日本株市場に戻る

 過去30年、日本株を動かしているのは外国人でした。外国人が買い越した月は日経平均が上昇、売り越した月は日経平均が下落する傾向が、30年以上続いてきました。外国人は、買う時は上値を追って買い、売る時は下値を叩いて売る傾向があるので、短期的な日経平均の動きはほとんど外国人によって決まります。

 ところが、近年、日本銀行が巨額のETF買い付けを始めると、外国人売買の影響力がやや低下していました。日経平均が高値を取る時に買っているのが外国人であることは変わりません。日経平均が暴落する時に売っているのが外国人であることも変わりません。ただし、外国人が売っていても、日経平均があまり下がらないことが増えました。日銀の買いが岩盤となって、下値を支えていたからです。

日経平均と外国人の売買動向(買越または売越額、株式現物と日経平均先物の合計):2020年1月6日~2021年12月20日(外国人売買動向は12月10日まで)

注:東京証券取引所データより楽天証券経済研究所が作成。外国人の売買動向は、株式現物と日経平均先物の合計

 上のグラフを見れば明らかですが、2021年に入って、日本銀行の買いが少なくなると、日経平均の細かな上下動まで、ほとんど外国人売買によって決まるようになっています。その外国人が、短期間で売越→買越→売越→買越→売越と、日本株に対するスタンスを変えるので、その都度、日経平均は上がったり下がったりを繰り返しています。

 年末にかけて、FEDと戦うことを嫌う外国人は、日本株に売り越しスタンスとなっています。日銀買いが消えて、外国人売りに弱くなった日本株は、年末波乱が続く可能性が高くなったと思います。

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