米国高配当株5:アトラス(ATCO)

 世界最大の独立コンテナ船企業であるシースパンと、世界最大の移動式ガスタービンフリートを運営するAPRを傘下に持つ管理会社です。

 シースパンは、世界のコンテナ船企業上位8社中7社と、長期定期傭船契約を結びサービスを提供しています。

 時価総額は34億ドルで、日本円で約3,900億円となっています。

事業の注目ポイント

 事業の中心はコンテナ船リース事業(containership leasing)で、続いてモバイル発電機事業(mobile power generation)となります。

 コンテナ船リースでは傘下のシースパン社がコンテナ船の所有・管理を行っており、コンテナ船会社との長期固定レートでの定期傭船契約に基づいてサービス提供しています。

 また、モバイル発電機事業は移動式ガスタービンフリートを5カ国9カ所の発電所で運営し、大企業や政府系電力会社などにサービスを提供しています。

出所:決算データより筆者作成

株式の注目ポイント

 株価は2020年の高値まで戻っていませんが、配当は横ばいで推移しています。

 新型コロナまん延後、いったん株価は下落したものの、業績は堅調に推移しており比較的早く株価は回復しました。また2021年に入ってから平均傭船料が上昇していることもあり、業績は好調に推移し、それとともに株価も堅調に推移しています。

業績動向

 2021年11月8日開示の四半期決算では、EPS・売上高ともに市場予想を上回りました。

 世界経済の回復とともに、サービス消費からモノ消費へ消費がシフトし、それとともに海上貿易が回復し業績が拡大しています。2022年もこの状況は続くと会社側は予想しており、今後も底堅い業績が期待されます。

 次回2022年3月7日に開示予定の四半期決算で、市場予想を上回る決算を発表できるか注目です。

注意点

 2023年以降はコンテナ需要も落ち着くと会社側は想定しており、それ以降の業績への影響には注意が必要です。

株価動向、配当利回り

配当:0.50ドル
配当利回り:3.60%
株価:13.86ドル(約1,580円)

 権利落ち日は1月中旬予定(権利実施は2月上旬予定)です(2021年12月13日時点で未確定。2021年1月を参照)。

 配当は0.50ドル、配当利回りは3.60%、株価は13.86ドルで約1,580円から購入できます。

 2018年以降の最高値は16.32ドル、最安値は5.53ドルです(終値ベース)。

【要チェック】
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