米国高配当株3:シティグループ(C)

 世界160以上の国と地域に約2億の顧客口座を有する世界有数のグローバル銀行です。

 個人向け銀行業務、クレジットカード、法人・投資銀行業務、証券業務、トランザクション・サービス、資産管理など、幅広い金融商品とサービスを提供しています。

 時価総額は1,200億ドルで、日本円で約13兆7,000億円となっています。

事業の注目ポイント

 事業の中心は、インスティチューショナル・クライアントグループ(Institutional Clients Group)で、続いてグローバル個人金融部門(Global Consumer Banking)となります。

 インスティチューショナル・クライアントグループでは、投資銀行業務・プライベートバンク・証券サービスなどのサービスを提供し、グローバル個人金融部門では北米、ラテンアメリカ、アジアなどにおいて傘下のシティバンキングを通じて、個人客にサービスを提供しています。

出所:決算データより筆者作成

株式の注目ポイント

 株価は2020年の高値まで回復していませんが、配当はここ数年横ばいで推移しています。

 新型コロナのまん延により業績が悪化し、株価も下落しましたが、2020年秋より徐々に業績が回復。それに伴い株価も上昇してきました。また2021年に入って第3四半期末時点で110億ドル近い自社株買いを行っており、それも株価上昇の一因となりました。

 今後は金利上昇によって、低迷していた債券収益などの業績が回復するとともに、株価の回復が期待されます。

業績動向

 2021年10月14日開示の四半期決算では、EPS・売上高ともに市場予想を上回りました。

 シティグループの与信費用が前年同期24億ドルであったのに対し、当第3四半期は2億ドルとなり、貸倒引当金の戻入れなどにより業績が改善しました。

 今後は、金利低下によって業績の悪化していた事業が金利上昇によって回復することが期待されます。

 次回2022年1月14日に開示予定の四半期決算において、市場予想を上回ることができるか注目です。

注意点

 グローバル個人金融部門の北米とアジアの収益が減少しており、これはデジタル投資などによるものですが、今後も同様の費用が発生する可能性があり、収益悪化の可能性がある点には注意が必要です。

株価動向、配当利回り

配当:2.04ドル
配当利回り:3.36%
株価:60.71ドル(約6,900円)

 権利落ち日は1月下旬予定(権利実施は2月下旬予定)です(2021年12月13日時点で未確定。2021年1月を参照)。

 配当は2.04ドル、配当利回りは3.36%、株価は60.71ドルで約6,900円から購入できます。

 2018年以降の最高値は81.91ドル、最安値は35.39ドルです(終値ベース)。