先週の結果

米国株高を受け、週前半2万9,000円に近づくが、その後、失速

 先週の日経平均はメジャーSQを前に大きな動きとなって、2万9,000円には接近しました。

 先週の予測では、週末の10日(金)にメジャーSQを控えて、日経平均は乱高下の可能性もあるとしました。また、2万9,000円近辺は、25日線、75日線、200日線などの日足の移動平均線が集まっているところで簡単に突破するのは難しく、2万9,000円台を確実に回復するのはメジャーSQが終わり、米国の14~15日のFOMCを終えてからだとしました。

 先週末、注目の11月米CPIは39年ぶりの伸びでしたが、市場の予想の範囲内であったことで米株主要3指数は大幅反発となり、あとはFOMCを通過するのを待つだけとなりました。また、新型コロナのオミクロン株への警戒心から、下値固めの動きが続くことを想定しました。

 オミクロン株は強い感染力を持っていると警戒されていますが、重症者が出ていないことでリスクが後退し、これを受けて米国株式が急騰したことで、世界株高の動きとなりました。

 日本株も連動して週始めの大きな下げのあとの反動も加わって、日経平均は2万9,000円まであと100円ぐらいのところまで上昇しました。

 しかし、何度か述べていたように2万9,000円水準には日足での移動平均線が集まっているところであり、ここを上に抜けるのは難しいとしていました。

 結局、週末のSQ前の9日(木)に2万8,908円まで上昇後、売りに押され反落となり、週末は▲287円の2万8,437円と続落して引けました。

 週明けの6日(月)は、朝高後は一時▲335円の2万7,693円まで下げ、売り一巡後は下げ渋って▲102円の2万7,927円で引けました。

 7日(火)は、前日の米国でホワイトハウスの主席医療顧問が、オミクロン株の重症化リスクは高くないと発言したことを受け、米株主要3指数はそろって上昇し、NYダウは+646ドルの3万5,227ドルとなったことで、日経平均も連動。

 先物の買い戻し中心に一時+691円の2万8,618円まで上昇して、終値は+528円の2万8,455円と大幅反発となりました。

 8日(水)も、前日の米国株式が主要3指数そろって大幅上昇となったことで、日本市場もオミクロン株への警戒ムードが後退。一時+441円の2万8,897円まで上昇し、終値は+405円の2万8,860円と2日連続の大幅高となりました。

 しかし、2万9,000円水準に近づいたことで、9日(木)は戻り待ちの売りに上値を抑えられることになり、ザラ場で2万8,908円をつけたあとは、ジリ安となり終値は▲135円の2万8,725円と安値引けとなりました。

 週末の10日(金)は、前日の米国でハイテク株中心のナスダックが大きく下げたことで、日本市場でハイテク株中心に下げ、寄り付きは▲182円の2万8,542円となり、メジャーSQ清算値は少し安い2万8,523円でした。

 結局、日経平均は2万9,000円を抜けることができずに上値が重くなり、買い戻しも一巡したために終盤には下げ幅を拡大し、▲287円の2万8,437円となりました。

 週末10日(金)の米国市場では、11月米CPIが前月比+0.8%、前年同月比+6.8%と1982年以来の高い伸びを示したものの、コアCPIは予想と一致。

 また、オミクロン株の影響は初期の調査が発表され限定的であったとされたため、主要3指数はそろって大幅反発し、S&P500種指数は最高値更新となりました。シカゴの日経先物は+180円の2万8,560円でした。