※このレポートは、YouTube動画で視聴いただくこともできます。
著者の窪田真之が解説しています。以下のリンクよりご視聴ください。
[動画で解説]ESGバブル?「EV」買われ、「LNG」売られる
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ESG重視が世界の潮流に

 世界中で、ESGを重視して運用するファンドが増加するにつれて、ESGスコアの高い企業の株価が急騰し、低い企業の株価が低迷する傾向が強く出てきました。ESGスコアとは、E(環境経営)・S(社会的責任)・G(ガバナンス)の3項目を数値化したものです。

 ESGで問題を起こした企業の株価暴落が頻発し、ESGで高スコアの株が継続的に市場をアウトパフォームするようになったことを受け、投資顧問会社ではESGを専任に分析するアナリストを置くところも増えています。

 少し前まで、ESGでもっとも重要なのは、G(ガバナンス)でした。ところが、ここ2年で状況が変わりました。今、もっとも熱いテーマはE(環境経営)です。

 米国で環境を重視するバイデン政権が誕生してから、米国も含め世界の主要国が一斉に「脱炭素」目標を掲げるようになりました。

 石炭など化石燃料を使う企業にペナルティを科し、脱炭素に貢献する企業を優遇する流れが欧米を中心に世界に広がっています。