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著者の荒地 潤が解説しています。以下のリンクよりご視聴ください。
「「大荒れ予想のドル/円相場、円高と円安のメドは?」FXマーケットライブ」
今日のレンジ予測
[本日のドル/円]
↑上値メドは154.75円
↓下値メドは152.40円
円:政府がレパトリに税控除を検討。円安防止策として
米経済:景気停滞と物価上昇のスタグフレーションの兆候
ECB:マクロン大統領「ECBはインフレ目標だけでなく、経済成長も配慮すべき」
銅:国内需要不振で、中国が銅の輸出ドライブ
欧州インフレ:ECB「2025年半ばには目標の2%まで下落すると予想」
前日の市況
7月25日(木曜)のドル/円相場は、前日比0.09円の「円安」だった。
来週政策会合を開く日銀の利上げ期待が、今回の円高の大きな理由になっているが、円高が一気に進んだことが日銀に「利上げ先送り」する時間を与えることにもなりそうだ。
しかし、後になればなるほど「大幅で急激な」利上げに追い込まれることは、FRB(米連邦準備制度理事会)の例でも明らかである。来週の利上げがなければ一時的に円安に戻るだろうが、ドル/円相場は今以上に不安定になるリスクがある。
2024年149営業日目は153.87円からスタート。円高の流れは続き、東京時間夕方までに153円台をスルーして、さらに152.00円を割り一時151.93円まで円高が進んだ。ただ、この水準では買い戻しもありすぐに152円台に戻した。
海外市場では、短期間で急激に進んだ円高に対する調整で、ドル/円の買い戻しが優勢になった。この日発表された米国の第2四半期GDP(国内総生産)が予想を超える強さとなったことで、
米国の景気後退懸念がやわらいだこともドル/円を押し上げ、未明に154.32円まで急速に円安に戻した。終値は154.03円。24時間のレンジ幅は2.39円。
週末から来週前半の「円安・円高のメド」
円安のメドは、155.99円、155.99円、157.10円、157.60円
円高のメドは、151.93円、151.37円、150.96円、150.79円
ドル/円:7月1日~7月現在
短期:円高
7月のドル/円のレンジは、151.93円から161.95円。
レンジ幅は10.02円。
高値と安値の50%(中間点)は、156.94円。
現在の水準は、中間点よりも「円高」。
安値と中間点の50%は154.44円。現在レートはほぼこの水準にある。
中期:円高
5月から7月までのドル/円のレンジは151.85円から161.95円。
レンジ幅は10.10円。
高値と安値の50%(中間点)は、156.90円。
現在の水準は、中間点よりも「円高」。
安値と中間点の50%は154.38円。