割安=株価が上がるとは限らない

 ただ、少なくとも2013年以降は、成長株と割安株を比べると、成長株が優位の状態が続いています。

 先ほど申し上げた通り、株価が10倍を超えて上昇している成長株がゴロゴロある一方、PERやPBRから見て明らかに割安な銘柄が一向に上昇しないという状況です。

 例えば株式投資の教科書では、PBRが1倍を切っている銘柄は、その企業の解散価値(仮にいま企業が解散したら株主が受け取れる額)より株価が安い状態であり、理屈の上ではお金が落ちているようなものというように表現されます。

 ところが実際には、PBRが1倍を割れている銘柄は2021年12月3日時点で3,819銘柄中1,795銘柄、率にしてなんと47%にものぼり(※)、明らかに割安であっても株価が全然上昇していないというのが実情なのです。

※出所:ヤフー・ファイナンス

筆者は引き続き成長株狙いだが、割安株の動向にも注視

 筆者から見ても、「さすがに割安だよなあ」と思う銘柄でも株価がなかなか上昇しないことが多いのです。

 一方、成長株の多くは、コロナ禍になる前の高値を大きく超えて上昇し、上場来高値を付けるものも数多くあります。

 おそらく、成長株をメインにしている人と、割安株をメインにしている人とでは、近年のパフォーマンスが大きく異なっているのではないかと思います。

 筆者自身、割安株をメインに据えていたら、「なかなか利益を上げるのは難しいだろうなあ」と割安株の株価の動きを見て感じます。

 したがって筆者は2022年も引き続き成長株狙いでいくつもりです。ただし、成長株の株価が上がらず、割安株に資金が流入して大きく上昇するという時期もいつかは来ると思います。

 そのときに備えて、割安株の株価の動向も常にウオッチしながら、「強い銘柄」を追いかけていきたいと思っています。

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