今週の指標:ドル/円

 新型コロナのオミクロン変異株への警戒感から米長期金利は低下しており、目先のリスク選好的なドル買いは抑えられる可能性があります。オミクロン変異株に感染した人の重症例は出ておらず、症状は軽いとみられています。ただ、感染者数は増加しているため、リスク回避的な為替取引が大幅に減少する可能性は低いとみられています。

先週の動き

 11月29日にバイデン米大統領がオミクロン変異株に対して楽観的な見方をしたことで、いったんドル買いが強まり、ドル/円は113.96円まで買われました。ところが、各国ではオミクロン変異株に対して警戒感が強まって、ドル買いは縮小。

 11月30日にはパウエルFRB議長がインフレ高進に対し「一過性」と表現することを止める時期だと発言したことがタカ派と受け止められ、ドル高となりました。12月3日のNY市場ではドル/円は113.61円まで上昇後、112.56円まで反落して112.81円で引けました。