パウエル・ショックはいつまで?

 私は、原油急落によって米インフレ高進が長期化するリスクは低下したと考えています。もちろん、パウエル氏の考えるように、オミクロンへの警戒で物流停滞がさらに長引き、物が届かないことによる物価上昇が長びくリスクもあります。そのリスクを含めて考えても、米インフレへの警戒は低下したと考えるのが妥当と思います。

 過去、テーパリングにからんで株式市場にショックが起こりやすいことは、過去のレポートで解説してきました。以下、テーパリング絡みで3回の世界株安があった2013~14年の日経平均、NYダウ(ダウ工業株30種平均)の動きをご参照ください。

日経平均週足:2020年1月6日-2021年11月26日

出所:QUICKより作成、2012年末の値を100として指数化

 私は、オミクロン・ショックもパウエル・ショックも一時的と予想しています。したがって、この下落局面で割安と考えられる日本株に時間分散しながら投資していくことは、長期的な資産形成に寄与すると考えています。

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