オミクロンは世界経済に深刻な影響を及ぼすのか?

 オミクロンについて、2つの可能性があります。

【1】感染力が強く、毒性が強い
【2】感染力が強く、毒性が弱い

 オミクロンが【1】ならば世界経済に深刻な影響を及ぼす可能性があります。【2】ならば、通常のインフルエンザと同様の扱いとなり、世界経済への影響は限定的となる可能性もあります。

 これまでのところ、オミクロンは感染力が強く、感染拡大ピッチが速いことがわかっています。ただし、感染しても無症状か軽症が多く、重症化する例はあまり観測されていません。

 オミクロンについて現時点で断定的なことは専門家でも言えませんが、ひとつの仮説として、「感染力は強いが毒性は強くない」可能性があります。

 あくまでも仮説ですが、ウイルスとして完成形(最終形)に近づいている可能性があります。毒性が強く、感染したヒトを死亡させてしまうウイルスは永続性がありません。

 というのは、感染したヒトが死亡すると、ウイルスも死滅しなければならないからです。ウイルスにとって都合が良いのは、毒性が弱く、ヒトと長く共存できることです。

 現時点で確定的なことは何もわかりませんが、オミクロンで健常者が重症化する例が多数報告されない限り、世界経済に深刻な影響を及ぼすことはないという考えもあります。