米国株インデックスファンドは本当に安心ですか?

「米国株インデックスファンドは本当に安心ですか?」

 いいえ、安心とはいえません。これは米国株に限らず、投資である以上は、常に上がり続ける、つまり下落しないという投資先はありません。

 下図は、もし2003年ごろに100万円を投資したらどうなっていたか、想定したグラフです。

 これを見ると、200万円まで上昇していた米国株に連動する資産が、2008年のリーマン・ショックのころには、突如80万円程度に減少する下落となっていました。

 また、そこからの低迷期間も非常に長く、2007年の高値を回復したのは2013年と、およそ6年の年数がかかりました。

 最近でも、2020年3月のコロナ・ショックの時期には、一時的に100万円の下落となるなど、非常に大きい値動きだったことが分かります。

出所:各種データより筆者作成

長期投資でよくある失敗、2つのパターン!

長期投資の失敗パターン1:底値での投げ売り

 順調に増えている今のうちは、「やはり米国株インデックスファンドはもうかるな」と思っていても、投資を長く続けていく中で、○○ショックといった下落相場に遭遇することもあります。

 そんなとき、「持っている資産がこんなに下がるとは思っていなかった」と動揺して、あわてて失敗につながる投資行動をとるケースが非常に多くなっています。心理的ショックを受け、「どこまで下がるんだろう」「これ以上下がったら自分の生活が危険だ」「今すぐ手放したい」と、底値で投げ売りをしてしまうのです。

 こうなると大幅な損失が確定してしまい、その後に回復しても、損を取り戻すことができなくなってしまいます。