主幹事をはじめ、複数の証券会社に申し込む
──IPOで稼ぐには「当選する」という大きな難関を突破しなければなりませんよね? とくにJACKさんが言う鉄板IPOともなると、応募数が半端ではないでしょうから競争率はそうとう高くなるでしょう?
大型案件は公募数が多いので、一概に倍率が高くなるとはいえませんが、でも、まあ、狭き門なのはたしかでしょう。ましては日本郵政グループ上場以後、IPOがいかにおトクか広く知られるようになったのでライバルが増えていますし。
──JACKさんはかなり当選確率が高そうですが、何か秘訣はあるのですか。
これをやれば当選確率が飛躍的に上がるという、特効薬のようなものは残念ながらありません。ただし、これをやれば何%か確率が上がるというものはあります。だから、そういう工夫をいろいろやってみることです。
──例えば?
通常、IPO株はA証券とB証券とC証券に1万株ずつという具合に複数の証券会社に割り当てられます。したがって購入希望者はそれらの証券会社に申し込んで購入することになります。ところが、ほとんどの銘柄は売り出される株数より購入希望者の人数のほうが多いため、抽選になるわけです。
──つまり、A証券だけでなく、B証券やC証券にも応募したほうが確率は高まると?
そういうことです。そのIPO株を引き受けている証券会社に片っ端から応募すればチャンスは広がります。
──いろんな証券会社に口座を作っておくと便利かもしれないですね。
ただし、1点留意したい点があります。通常は、それぞれの証券会社に均等に割り当てられるわけではなく、そのIPOの幹事役を担う主幹事証券会社に多く割り当てられます。ですから、まずは主幹事証券会社に応募し、余裕があったらほかにも応募するというのがベターかもしれません。
──ほかに何かありますか。
実はIPO株の配分は必ずしも抽選で行われるわけではありません。ネット証券の場合はほとんどが抽選ですが、対面証券だと営業マンの裁量1つということもあります。
──つまり、どの顧客にIPOの権利を譲るか、営業マンに委ねられることもあると?
はい、そういうことです。だから、あえて対面証券に口座を作り、預け金額を多額に入金したり、普段なら間違いなくお断りする金融商品を購入するという結果的に担当営業マンの成績が上がるという割と古風な方法も有効です。
──JACKさんはそういう努力もされているのですか?
最近はちょっとサボり気味ですが、時には不要な金融商品を買って恩を売るとか、いろいろやってましたよ(笑)。今思えば、それなりに成果もあったと思います。ちなみにIPOの利益は営業担当マンが薦められる株を購入して、裏でこっそりと空売りをするというようなリスクヘッジもします。笑
──でも、まあ、投資初心者は正攻法で攻めるのがいいかもしれないですね。
そうですね、とにかくあきらめずに応募し続けることでしょう。新規上場の数は年間数十から100近くありますから、いつかチャンスをつかめるはずです。
──初心者の方や、忙しいサラリーマンでも、できる範囲でいろいろな投資方法があるということですね! 本日はありがとうございました。
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