今週の指標:ドル/円

 パウエルFRB議長が早期利上げに慎重な見方を維持しているため、ドル買いは一服しました。しかし、10月米雇用統計の予想以上の改善で、インフレが高止まりしている状態が続いた場合、早期利上げの可能性が再び高まることから、ドル売りが進むことは想定しにくくなります。

 さらに、10月生産者物価指数と10月消費者指数が予想を上回れば金利高、ドル高となって円売りが強まる可能性があります。

先週の動き

 11月1日(月)のISM製造業景況指数の低下を受けて、ドル買い・円売りは一服。FRBは11月2~3日のFOMCでテーパリングの開始を11月からスタートすると発表。

 ただし、パウエルFRB議長が「今は利上げの時期ではない」と表明したことで、早期利上げ観測が後退し、円売りは縮小。ドル/円は5日(金)に一時1ドル=114円まで買われました。

 しかし、10月米雇用統計で失業率が予想以上に低下したことで、ドル買いが一時活発となるものの、米長期金利の低下を受けてドル売り・円買いが進み、1ドル=113.39円で取引を終えました。