先週の結果

 先週の予測では、前週の2万8,500~2万9,500円のレンジの中で、2万9,000円水準から上は、上値の重い展開になるとしました。その理由は、日米で決算発表が本格化するものの、日本では31日(日)の衆院選の結果を見極めたいという様子見が続いていること。

 また、27~28日の日銀金融政策決定会合、日本郵政の売り出し価格の決定(10月25日)もあるため、方向感が不透明な状況にあるからでした。

 結果的に、1週間を振り返れば、安値は25日(月)の2万8,472円、高値は26日(火)の2万9,160円でした。

 その後は2万9,000円を上値にもみ合い、週末の29日(金)も2万8,475円まで下げた後、上値は2万9,000円をつけて、2万8,892円で引けました。 先週は、ほぼ2万8,500~2万9,000円の500円幅の値動きとなりました。

 結局、日経平均は短期筋による先物の売買で動いている状況が続きました。

 日経平均は先週末の米国の時間外取引で、ナスダックの先物の下落を利用して前場に売り仕掛けをしても2万8,475円で下げ止まりました。

 日経平均の先物買いで上昇しても買い材料がないために上値を買い進むことができず、日経平均は2万9,000円まで上昇して終値は+72円の2万8,892円でした。

 25日(月)は、前週末の米国市場で、NYダウが終値での史上最高値を更新したものの、ナスダックが下落したことで、日経平均は値ガサ株が売られました。

 ファーストリテイリング、ソフトバンクが軟調で、日経平均は一時▲332円の2万8,472円まで下げ、終値は▲204円の2万8,600円でした。

 26日(火)は、前日の米国市場で主要3指数そろって上昇し、NYダウとS&P500は連日の最高値更新となっていたことで、日経平均は+327円の2万8,927円で寄り付きました。

 後場になると先物買いを支えに上げ幅を拡大し、日経平均は一時+560円の2万9,160円まで上昇し、終値は+505円の2万9,106円と4日ぶりの2万9,000円台となりました。

 27日(水)は、前日の米国株式で主要3指数とも小幅の上昇でしたが、前日の日経平均の大幅高の反動と、上海株、ハンセン指数の下落、31日の衆院選開票を前に様子見もあり、先物主導で、一時▲235円の2万8,870円まで下げ、終値は▲7円の2万9,098円と小幅反落でした。

 28日(木)は、前日の米国市場でNYダウが4日ぶりの▲266ドルの下げとなったことを嫌気し、日経平均は▲266円の2万8,871円で寄り付いて、すぐに▲405円の2万8,693円まで下げました。しかし、決算予想の上方修正や配当の増額などに物色が向かい、▲278円の2万8,820円の下落で終わりました。

 週末の29日(金)は、前日の米国市場で、主要3指数とも大幅上昇するものの、時間外取引の米国株先物が、アップル、アマゾンの下落を嫌気し、日経平均も前場は一時▲345円の2万8,475円まで下げました。

 その後は押し目買いが入り、後場には一時+180円の2万9,000円まで上昇するものの、買い進む動きとはならず、日経平均は+72円の2万8,892円で引けました。31日の衆院選の結果を見極めたいという動きなのでしょう。

 週末の29日(金)の米国市場は、主要3指数とも最高値更新となりました。

 決算が予想を下回ったアップル、アマゾンは下落したものの、マイクロソフト、テスラ、ネットフリックスなどが上昇し、相場を押し上げました。

 長期金利の低下でドルも買われ、円も1ドル=一時114円台をつけたこともあり、シカゴ日経先物は+210円の2万8,990円でした。