先週の結果

中国恒大集団問題が一服するも、米国株大幅下落で日経平均は2万9,000円割れ

 先週の予測では、自民党総裁選に注目としましたが、結果は予想外に岸田前政調会長が河野行政改革相を大差で破り、勝利しました。

 結果的に、日本の政治は変わらないということで、外国人は失望した動きとなっているところに、前日の米国株の大幅下落を受け、週末の日経平均は2万9,000円を割る下げとなりました。先週の下げは、総裁選の結果でもありますが、米国株が大きな調整に入っているということが影響しています。

 NYダウは28日(火)の▲569ドル、30日(木)の▲546ドルと二度にわたる大幅下落が日経平均の下落を加速させました。

 週始めの27日(月)の日経平均は、+165円の3万414円まで上昇しましたが、終値は▲8円の3万240円で引け、28日(火)は一時▲238円の3万1円まで下げて終値は▲56円の3万183円と3万円台を何とか維持していました。

 しかし、28日(火)の米国市場では、前週のFOMC(米連邦公開市場委員会)で年内のテーパリング開始が示唆されたことや、連邦債務上限引き上げ問題で上院の共和党が反対しているところに長期金利の上昇が加速し、ナスダック総合株価指数が3月以来の▲423ポイントの急落となり、NYダウも▲569ドルの3万4,299ドルで引けました。

 これを受けて日経平均は、一時▲825円の2万9,329円まで下げて、終値は▲639円の2万9,544円でした。翌日の30日(木)は、前日のNYダウが小反発したものの、日経平均は一時▲232円の2万9,311円まで下げ、終値は▲91円の2万9,452円と4日続落しました。

 日本市場の引け後の30日(木)の米国市場は、月末、四半期末で、いったん上昇して始まるものの、物価上昇、サプライチェーン問題で利益が圧迫されるという見方から、小売業の売りをきっかけに全面安となり、NYダウは▲546ドルの3万3,843ドルで引けました。

 これを受けて週末の10月1日(金)の日経平均は、▲217円の2万9,235円で寄り付くと、時間外での米株先物の下落で、一時▲771円の2万8,680円まで下落し、終値は▲681円の2万8,771円で引けました。

 日本市場の引け後の米国市場では、NYダウは+482ドルの3万4,326ドルと大幅反発となりました。米メルク社が新型コロナ治療薬の緊急使用申請をしたことで、経済活動が正常化するとの見方から、ナスダックは+118ポイント、S&P500種株価指数は49ポイントと全面高となりました。

 シカゴの日経先物は+230円の2万9,050円でした。