今週の指標:ドル/円

 FRB(米連邦準備制度理事会)による量的緩和策の早期縮小観測は後退しておらず、10月8日発表の9月米雇用統計で改善が示されれば、ドル買いへ振れる展開となりそうです。ただし、中国恒大集団のデフォルト懸念は消えておらず、1ドル=112円水準では利益確定を狙ったドル売りの可能性があります。

先週の動き

 先週は、FRBが11月にテーパリング(量的緩和の段階的縮小)に着手するとの見方が強まり、9月29日のNY為替市場で、1ドル=112円水準までドルが買われました。

 しかし、30日に米国の主要物価指数が下落すると長期債券利回りは低下し、ドル売りが活発となり、また、連邦政府の債務上限引き上げを巡って与野党の対立が続いていることもあり、111円台前半までドルは急落しました。