今週の指標:NYダウ平均株価

 10月相場も9月相場と同様に季節的に売りが強まる傾向にあり、短期的に荒い相場となりそうです。債務上限引き上げ問題は、暫定予算案にバイデン大統領が署名し、とりあえず12月3日まで政府機関閉鎖は回避しました。

 しかし、債務上限問題は存続し、予算をめぐる交渉は続くことになります。増税に加えて含み益に対する課税など金融市場にとってはマイナス材料の項目が多く警戒が必要です。10月8日の雇用統計には注意が必要です。

先週の動き

 先週の予測では、中国恒大集団の今後のデフォルトへの懸念に焦点を置きましたが、米国市場の問題で大きな下落となりました。

 問題の一つは、長期金利の上昇の加速で一時、1ドル=112円水準となり、もう一つは、連邦債務上限引き上げ問題でした。これによってNYダウが9月28日(火)は▲569ドルの3万4,299ドル、30日(木)は▲546ドルの3万3,843ドルと2度の大幅下落となりました。

 週末は、米製薬会社のメルクが新型コロナウイルスの治療薬を申請(死亡率を5割下げる効果がある)したことで、経済正常化期待による関連株が軒並み上昇し、NYダウは+482ドルの3万4,326ドルで引けました。