日経平均はひさびさに強い動き

 9月1日の日経平均株価は前日比361円高の2万8,451円でした。年初来安値をつけた8月20日の2万7,013円から約2週間で1,438円の上昇となりました。3月から続いてきた下落トレンドがそろそろ終わりつつあるかと期待させるような強い反発となりました。年初来安値をつけた8月20日が*「陰の極」であった可能性もあると思います。

「陰の極」とは…相場がこれ以上、下がらないと思われる水準=「大底」のこと。転じて、転換期が近いことも意味する。

日経平均週足:2020年1月6日~2021年9月1日

出所:楽天証券MSⅡより作成

 日経平均が下がっている間、米国株(ナスダック・S&P500)は最高値を更新していました。いわば日本株の一人負けが続いていたわけですが、日本株だけが売られ続ける理由は特に見当たりません。

 4~6月の日本の企業業績は好調でした。コロナ禍の影響が直撃する外食・観光・イベント・電鉄・航空産業は不振でしたが、それ以外の産業は総じて好調でした。特に、米国を中心とした世界景気回復の恩恵を受ける、半導体・自動車・海運・商社・メガ銀行などの業績は好調でした。

 業績が好調なのに株価が下がるため、日本株はPER(株価収益率)で割安となっていました。TOPIX(東証株価指数)の予想PERは、9月1日時点で15.6倍まで低下しています。