7月雇用統計のレビュー

 7月のNFPは94.3万人増え、失業率は0.5ポイント低下して5.4%になりました。業種別の雇用を見ると、外食・飲食部門を中心にレジャー・サービス業が約38万人の大幅増加。また9月の新学期に備えたサマースクールなどの需要に支えられて、地方自治体の教育部門が22.1万人もの雇用増となったのが目立ちました。

 5月の非農業部門雇用者数の増加は、58.3万人から3.1万人増え61.4万人に、6月は、85万人から8.8万人増えて93.8万人に上方修正されました。今回の修正により、5月と6月の雇用者数は合計で11.9万人増えたことになります。

 米国の雇用市場で雇用増加が継続的に加速している背景には、記録的な求人数があります。米労働省が発表したJOLT求人件数によると6月の求人は1,000万件を突破。これは失業者の総数を上回る件数です。

 平均労働賃金は、前月比0.4%増、前年比4.0%増。経済再開に伴う労働需要の増加が賃金の上昇圧力となっている可能性が指摘されています。