第2四半期決算特筆の米国銘柄5:グッド・アール・エックス(GDRX)

 グッド・アール・エックス(GDRX)は、処方薬価格比較ショッピング・アプリを展開しています。

 病気になった患者さんがお医者さんのもとに行き、処方箋を書いてもらって処方薬を買うとき、「自分の近所の、どの薬局に行くと同じ薬が一番安価に買えるか?」をスマホで調べる際、アプリ「グッドアールエックス」が大活躍します。

 米国では同じお薬でも薬局やディスカウント・クーポンの有無、複数のジェネリック薬の存在などの理由で、お店ごとに価格がバラバラです。

 特に割引クーポンを使った場合、値段がどれだけ安くなる? ということに関し、価格透明性がありませんでした。割引クーポンとはPBM(ファーマシー・ベネフィット・マネージャー:薬剤給付管理)グループでまとめ買いすると、安くなるという仕組みを利用し、特定のお薬をプロモーションする際に援用する手法です。グループでまとめ買いすることにより、メーカーからディスカウントを引き出す手法は昔から存在しました。しかし、一般の消費者には「見える化」されていなかったのです。だから割引クーポンを利用し、お薬を安く買うチャンスをみすみす逃してきたというわけです。

 グッドアールエックスはリアルタイムで更新される無数の割引クーポンのデータベースを持っており、それをスマホのマップ情報と組み合わせることで、消費者を一番安い薬局へと誘導、一番お得なクーポンを使わせてくれるのです。このようにして消費者を連れてきたことに対し、同社はPBMから報酬をもらいます。

 最近発表された第2四半期決算では、EPSは予想1セントに対し8セント、売上高は予想1.75億ドルに対し1.77億ドル、売上高成長率は前年同期比+43.2%でした。

 とくに、ユーザーのアプリ利用が活発化している点が印象に残りました。

 純利益は3,110万ドルでした。前年同期は2,730万ドルでした。

 なお、この純利益は3,730万ドルの税還付、ならびに▲4,070万ドルのストックオプション費用を含んでいます。このストックオプション費用のうち▲2,400万ドルは、共同CEO(最高経営責任者)への今回限りの給付です。

 プリスクリプション関連売上高は1.45億ドルでした。前年同期は1.1億ドルでした。

 サブスクリプション売上高は1,430万ドルでした。前年同期は640万ドルでした。

 修正純利益は3,510万ドル(前年同期は3,230万ドル)でした。

 修正EBITDAは5,460万ドル(前年同期は4,940万ドル)でした。

 修正EBITDAマージンは20.9%(前年同期は40.0%)でした。

 営業キャッシュフローは3,490万ドル(前年同期は3,820万ドル)でした。

 月次アクティブ・カスタマー数は前年同期比+36%の600.2万人でした。前年同期は442万人でした。

 サブスクリプション・プラン加入者は前年同期比+86%の105.1万人でした。前年同期は56.4万人でした。

 第3四半期の売上高は予想1.95億ドルに対し新ガイダンス1.93億~1.97億ドルが提示されました。