ベテラン投資家が決算発表後の株価の動きで注目している2つのこと

 最後に、決算発表後の株価急落を食らって意気消沈している投資初心者の方に、筆者からのプレゼントとして、筆者が決算発表後の株価の動きで注目している2つの点をお伝えしたいと思います。

ベテラン投資家の視点1:好調な決算発表でも株価が下落した場合

 まず1つは、かなり好調と思われる決算発表にもかかわらず株価が下落した銘柄です。株価下落の理由として、市場参加者の期待ほどの決算ではなかった可能性もありますが、実はもう1つの理由があります。

 それは、好調な決算が発表されると読んで先回り買いをした投資家が、実際に好調な決算が発表されたことによる当面の材料出尽くしとして、利食い売りしたために下落したという可能性です。

 この場合、利食い売りにより一時的に株価は下落しますが、もともと業績は好調なので、株価下落を好機と見た投資家からの買いが入り、再び株価は上昇トレンドに戻ることがあります。

 筆者は好決算の銘柄についてこうした動きがないかどうか、株価を定期的にウオッチし、実際に上昇トレンドに復帰したら買うようにしています。

ベテラン投資家の視点2:かなり決算内容が悪いのに上昇した場合

 もう1つは、かなり決算内容が悪く、普通であれば売られるであろう銘柄の株価が下落せず、逆に上昇したような場合です。

 このケースは、確かに決算内容は悪いものの、すでに最悪期は脱したと判断した投資家からの買いが入った可能性があります。

 筆者も、決算内容が悪いにもかかわらず株価が上昇トレンドになったものについては、注目して買いを入れることがよくあります。

 もちろん、買った後株価が下落することもありますので、どうなったら売却・損切りするかというルールを設定してそれを守ることが大前提です。