FIREを視野に投資すべき、日本の高配当株10選

 FIREを視野に入れる場合と入れない場合で、投資すべき銘柄が変わるわけではありません。気をつけるべきは、FIREを視野に入れた途端に、派手に稼ぐことを狙った高リスク投資にのめり込むことです。大切な貯蓄を失う結果になることもあるので、注意しましょう。

 日本株は成長性が乏しいとして嫌う人もいますが、私はとてももったいないと思います。日本でもこれから、AI(人工知能)・IoT(モノのインターネット化)・5G(第5世代移動体通信)などを活用した成長企業がたくさん出てくると思っているからです。そうした成長株に投資していくのも良いと思います。

 ただし、成長株は当たり外れがけっこう大きいことに注意が必要です。株価が倍以上に上昇する成長株もありますが、成長ストーリーが崩壊して暴落する銘柄もあります。成長株候補として、私はBASE(4477)メドレー(4480)メルカリ(4385)などに期待しています。いずれも、当たれば大きいが、外れることもある投資なので、FIREを前提にこつこつ貯蓄を積み上げていくのには向かないかもしれません。

 それよりも、日本の大型株で配当利回りが4%近く、あるいはそれ以上出る「高配当利回り株」に投資していく方が、FIREを前提とした投資には合っていると思います。具体的には、以下のような銘柄です。年率4%くらいのリターンを期待して、コツコツ投資を積み上げていくのが良いと判断しています。

高配当利回り株10選

コード 銘柄名 株価:円 配当
利回り
PER:倍 PBR:倍 1株当たり
配当金
:円
8306 三菱UFJ FG 587.1 4.6% 8.87 0.44 27
8316 三井住友 FG 3,722.0 5.4% 8.50 0.43 200
8766 東京海上HD 5,293.0 4.1% 25.71 1.00 215
8591 オリックス 1,920.0 4.1% 9.32 0.76 78
5020 ENEOS HD 463.3 4.7% 10.63 0.63 22
4502 武田薬品工業 3,700.0 4.9% 23.14 1.12 180
8058 三菱商事 3,109.0 4.3% 12.08 0.81 134
2914 日本たばこ産業 2,196.5 5.9% 16.23 1.48 130
9432 日本電信電話 2,829.0 3.9% 9.43 1.35 110
9433 KDDI 3,451.0 3.6% 11.79 1.63 125
出所:各社決算資料より作成。配当利回りは、今期1株当たり配当金(会社予想)を7月28日の株価で割って算出。今期とは2022年3月期のこと。日本たばこ産業のみ2021年12月期。PERは7月28日株価を今期1株当たり利益(会社予想または目標)で割って算出。告知事項、筆者は三井住友FG株を9,000株保有

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