高止まりのIMM円ショートと近づく円安牽制水準

 IMM(米国シカゴにある通貨先物市場)の円ポジションのネット・ショートは7月6日の69,136枚から7月13日の56,250枚へと減少し始めていますが、まだ、高止まりの水準のため、ショート解消の余地は大きいようです。

 また、ドル/円の実質実効為替レートが、2015年6月に黒田総裁が「ここから更に実質実効為替レートが円安に振れていくことはありそうにない」と円安牽制をした水準に近づいていることも、マーケットでは注目され始めています。その時の名目為替レートは125円です。現状の110円とはかなりの開きがあるため、あくまでひとつの目安ですが、マーケットが意識してくるとドル/円の頭を重たくするかもしれません。

「8月は円高」とのアノマリー***が今年も起こるのか、あるいは、オリンピック観戦も加わり、今年は早く夏枯れ相場になるのか注目です。

***アノマリー(Anomaly)…理論的証拠があるわけではないが、経験的に観測できる現象