今週はGAFAM決算。内容次第で一段高の可能性も?

 足元の米国株は、原材料価格の高騰や雇用環境、サプライチェーンのボトルネックに伴う過度なインフレ警戒が後退し、米長期金利の落ち着きや、金融政策の出口もさほど急がないのではということで、グロース株とバリュー株が交互もしくは同時に買われる場面が増えてきました。

 一方で、新型コロナウイルスの変異株の感染拡大を背景にして、景気回復ペースの鈍化を意識し始めてきただけに、FOMCで景気認識に対するFRB(米連邦準備制度理事会)の見解が注目されそうです。

 また、今週の米国では、いわゆるGAFAM銘柄(グーグル[アルファベット]、アップル、フェイスブック、アマゾン、マイクロソフト)の決算が予定されています。

 実際に、先週のGAFAM銘柄は週間ベースで、アルファベットが4.76%高、アップルが1.48%高、フェイスブックが8.39%高、アマゾンが2.32%高、マイクロソフトが3.18%高と軒並み株価を上昇させており、決算に対する期待度は高いと言えます。

 その反面、決算を機に「材料出尽くしで株価が下がるのでは?」という見方もありますが、GAFAM銘柄のチャートを確認すると、大きく上昇したフェイスブックは微妙なものの、アルファベットやマイクロソフトはトレンドライン復帰を目指す動き、アップルやアマゾンは3本目のトレンドラインを意識した株価位置にあります。

 また、米国株の移動平均線は50日と200日が意識される傾向があるのですが、いずれも順調に右肩上がりをたどっているため、決算の内容次第では一段高の可能性は十分にあると言えます(下の図3~図7)。

■(図3)アルファベット株(日足)の動き(2021年7月23日取引終了時点)

出所:楽天証券WEBサイト

■(図4)アップル株(日足)の動き(2021年7月23日取引終了時点)

出所:楽天証券WEBサイト