ミスターマックス・ホールディングス(8203・東証1部)

▼どんな銘柄?

 九州を地盤に、ディスカウントストア「MrMax」のチェーン展開を行っています。中国地方や関東地方にも展開、2021年2月末店舗数は57店となっています。

 商品別の売上規模では、食品、ヘルスケア製品、家電などが上位となっています。PB商品の割合が28%程度を占めています。

 2021年2月末をもって株主優待制度の廃止を発表、今後は配当金による利益還元を充実させるとしています。

業績見通し

 2021年2月期営業利益は60.1億円で前期比2.5倍の水準となりました。過去最高を更新しています。新しい生活様式に応じた衛生用品や巣ごもり需要を取り込んで既存店売上高が好調に推移、住生活用品などの高利益率商品の売上も好調であったことから利益率も向上したもようです。

 一方、2022年2月期は44億円で同26.8%減益の見通しです。巣ごもり需要が膨らんだ反動などによる売上の減少を想定しています。

 なお、直近の既存店売上高は一昨年比ではプラス成長となっています。

ここがポイント

 営業利益の推移は、2016年3月期15.3億円、2017年2月期19.4億円(決算期変更)、2018年2月期25.3億円、2019年2月期25.5億円、2020年2月期24.5億円と推移しています。

 年間配当金は2016年2月期の10円に対して、2022年2月期は27円の計画になっています。

 5年前との比較では、店舗数は減少しながらも売上高は増加しており、販売効率が高まる形となっています。その結果、粗利益率は上昇し、販管費率も低下、利益率は向上する方向となっています。

イノテック(9880・東証1部)

▼どんな銘柄?

 半導体の設計開発ソリューション事業と、テスターを中心とするプロダクトソリューション事業が二本柱となっています。欧米の最先端製品の輸入販売が中心でしたが、2000年以降は、自社製品の開発・販売などメーカー的な機能を強化させています。

 また、M&A展開も積極的に行い業容の拡大につながっています。配当政策は配当性向30%を下回らないこととし、急激な業績変化などがなければ50%を目安にするとしています。

業績見通し

 2021年3月期営業利益は19.5億円で前期比17.0%増益となりました。年間配当金も40円から50円にまで引き上げています。イノテック事業がテスター事業を中心に売上を伸ばし、全体のけん引役になりました。

 また、子会社のアイティアクセスも自販機向け決済システムなどが順調に推移しました。2022年3月期は23億円で同17.7%増と連続2ケタ増益の見通しです。

 引き続きイノテックのテスター事業が伸びる見通しであるほか、STArも台湾や中国でのビジネスが回復見込みと、テストソリューション事業の伸長を予想しています。

ここがポイント

 営業利益の推移は、2016年3月期10.1億円、2017年3月期10億円、2018年3月期12.4億円、2019年3月期19.6億円、2020年3月期16.7億円と推移しています。

 年間配当金は2016年3月期の14円に対して、2022年3月期は60円の計画になっています。

 ここ5年間でみると、イノテック自身の業績は減収減益ですが、主要子会社5社の売上がそろって大きく拡大しています。2000年以降に活発化させたM&Aが大きな効果を挙げている形です。