今週の指標:ドル/円

 米国では、足元の経済指標の発表で景気回復の一服感が示され、また、原油産油国による政策の不一致による原油の需給引き締めが強まり、原油価格は不安定な動きを見せています。

 先週末の米国市場で主要3指数とも最高値更新となったものの、世界経済の早期回復への期待は低下しており、リスク回避的な動きはまだ続きそうです。

 この地合いではFRBによる将来的な金利引き上げの可能性も意識され、ドル選好が見込まれます。経済指標が予想を上回れば、金融緩和の早期縮小観測で、ドルは売りづらい展開となります。

先週の動き

 週始めに1ドル=111.16円までのドル買い・円売りとなりましたが、7月7日のFOMC(米連邦公開市場委員会)議事録公開を受け、量的緩和策の早期縮小は後退し、ドル売り・円買いが優勢となりました。

 また、世界的に経済の早期回復は困難との見方が広がり、リスク回避の円買いが強まり、一時1ドル=109.55円まで円が買われました。週の引け値では1ドル=110.11円で引けました。