注目のトピックスは?

 FRBは銀行各行に対するストレステスト(※)の結果を発表しており、全ての銀行がストレステストに合格しました。これを受けて各行は相次いで増配を発表しています。とりわけモルガンスタンレー、ウェルズファーゴ、ゴールドマンサックスの大幅増配が目を惹きました。

※ストレステスト:株価の暴落や金利の高騰など、金融市場での不測の事態の発生を想定し、金融機関の危機対応能力を評価するテスト

 ウェルズファーゴの場合、架空口座開設スキャンダルの罰として現在、総量規制の対象となっています。そこでは「売上高や総資産を増やしてはいけない」という指導がなされており、同行はまず内部統制をしっかりするなどの経営改善を進めてきました。

 この総量規制が、いよいよこの夏から9月くらいにかけて解除されるのではないか? と期待されています。

銀行セクターは少し投資しにくい

 来週から第2四半期決算発表シーズンに突入します。銀行株が真っ先に決算を発表します。

 経済再開で消費者向けローンは堅調が予想されますが、その半面、トレーディングの減速、貸し付け利ザヤの縮小などが懸念されます。全体として銀行セクターは少し投資しにくい環境にあると思います。