法人顧客の動向は?

 次に法人顧客の動きですが、新型コロナですべてがパッタリと止まってしまった後、FRB(米連邦準備制度理事会)が信用市場を再開させるため、一連の積極的な支援策を打ち出しました。

 これが功を奏して発行市場は息を吹き返し、昨年は社債を中心として積極的な資金調達が行われました。とりわけ今年は株式による資金調達が高水準となっています。

 つまり企業向けビジネスは全体として好調なのです。

キャピタルマーケッツ部門の動向は?

 一方、株式や債券のトレーディングを行っているキャピタルマーケッツ部門は、第2四半期に入って出来高がやや低迷している印象を受けます。思わぬネガティブ・サプライズが出るとすればトレーディング部門だと思います。

長短金利差の縮小の影響は?

 6月16日のFOMC(米連邦公開市場委員会)以降、長短金利差がかなり急速に縮小する動きを見せています。銀行は短期市場で資金を調達し、それを長期に貸し付けるため、長短金利差の縮小は貸し付け利ザヤの縮小につながる恐れがあります。この点も今回の決算発表で注目したいポイントです。