今週の指標:NYダウ平均株価
先週のNYダウ、コロナワクチンの接種が大きく拡大したことで経済正常化期待が高まり、株価はおおむね堅調な動きとなりました。
週末はFRB(米連邦準備制度理事会)のインフレ指標とする、5月コアPCE(個人消費支出指数)が予想を上回ったものの、長期金利は上昇せず、さらにバイデン大統領が大規模なインフラ投資案を発表するとの報道を受け、株価は続伸しました。
27日(木)のNYダウは、3万4,608ドルまで上昇し、終値は+141ドルの3万4,464ドルでした。週末は+64ドルの3万4,529ドルと続伸しました。
今週は、31日(月)がメモリアルデーで休場となります。
注目は4日発表の5月米雇用統計となります。雇用統計が強い内容となれば、6月15~16日に開かれるFOMC(米連邦公開市場委員会)で、大規模緩和の縮小に関する材料が出てくる可能性があります。それは、直接インフレの高進に結びつけられれば相場はいったん一服することになるという見方があります。
ただ、今回は雇用統計が強くても、失業手当が手厚いことと、コロナ禍をきっかけとした退職増などで労働者確保が難しくなった面があります。賃金の引き上げなどで労働者の確保にほん走していますが、状況が大きく改善しているのかは疑問が残ります。雇用統計を前に様子見が強まることになりそうです。