成長株選びのポイント3:売買高

 3つ目のポイントは「売買高」です。言い換えれば、流動性です。

 筆者は株式投資において流動性を重視しています。流動性が乏しい株は注文の数が少ないので、買いたくてもかなり高い株価でないと買えない、売りたくてもそもそも買い注文がないので売れない……ということになりかねません。

 株式投資のメリットの一つが「いつでも売れること」です。特に、「危ない!」と思ったとき、すぐ売却してキャッシュに換えることができるかどうかが重要です。

 ですから、どんなに業績が好調であっても、売買高が少なく流動性が乏しい銘柄には筆者は投資しません。

 筆者は売買高の多寡を確認する一つの目安として、自分が投資したいと思っている株数の、100倍の売買高がコンスタントにあるかどうかを見るようにしています。

 例えば、投資したいと思っている株数が1,000株であれば、その100倍の10万株の売買高が日々あるならば売買高は問題なし、と判断します。

 もちろん、あえて流動性リスクを取って、売買高の少ない銘柄を投資対象とする方法もあります。流動性リスクがある分、そうでない銘柄より割安になっていることも多いからです。

 なお、売買高が少ない銘柄の多くは、外国人投資家や投資信託の持ち株比率がゼロやほぼゼロに近いことが多いです。

 プロ投資家も売買高が少ない銘柄は大量に買い仕込むことが困難なため、敬遠しているということがこの点からも分かります。

 やみくもに銘柄選びをしようとしてもなかなか難しいもの。見るべきポイントを絞っておいた方が、お目当ての銘柄を見つけやすいと思いますので、ぜひ参考にしてみてください。