戻りを試す場合の目安は3万16円

 では、このまま戻りを試す展開となった場合、どこまでの戻りを想定するのが良いのでしょうか?

■(図2)日経平均25日移動平均乖離率のボリンジャーバンド(2021年5月14日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡのデータを元に筆者作成

 上の図2は日経平均(日足)の25日移動平均線乖離(かいり)率の推移とそのボリンジャーバンドです。

 足元のバンドの幅が昨年8~10月の頃より動きが大きくなっていることや、今年に入ってからの25日移動平均線乖離率は+2σ(シグマ)にタッチしたところで止まる傾向があること、そして、バンド全体が右肩下がりになっていることが分かります。

 これらを踏まえ、このまま株価が戻り基調を続けるのであれば、バンドの+2σまで動くことも想定できます。14日(金)時点の+2σは+2.92%ですので、同日の25日移動平均線(2万9,165円)から計算すると、3万16円となります。

 もちろん、+2σや移動平均線の値は今後の値動きによって変化していきますし、途中の+1σなどで戻りがストップする可能性もありますが、現時点での大体の目安としては参考になりそうです。