インカムゲインを狙うならここに注意!

 もう一つの投資の利益であるインカムゲインを狙う場合、注目すべきは「配当利回り」です。そのため、銘柄選択の基準がキャピタルゲインを狙う場合と全く異なってきます。

 キャピタルゲインを狙う場合は、主に成長株(業績の伸びが顕著で将来を期待できる株)を探すことになりますが、成長株の多くは配当金の額が少額だったり、そもそも配当金を出していないところもあります。

 でも、インカムゲインを狙う場合は、別に会社が急速に成長している必要はありません。現時点で満足いく水準の配当金を支払っていて、その水準が今後もキープされるなら問題ないからです。

 そこで、まずは「配当利回り」に着目します。このとき、あまり配当利回りが高すぎる会社は、将来配当金が減らされるリスクを株価が織り込んでいる可能性が高いので、例えば3%くらいの会社を選んだ方がリスクは軽減できます。

 その次に、その配当利回りが今後もキープできるかどうかについて、二つの点で確認します。

 一つは業績が安定していて、過去10年間で配当金が横ばいか増加傾向なら合格とします。

 もう一つは配当性向(利益に対し株主に配当する割合)です。これが高いと業績が少し落ち込んだだけで配当金が減らされる可能性が高いので、できれば50%以内の会社にするのが無難です。