先週の結果
方向感に欠ける展開で、ザラ場で2度3万円台回復するも週末は2万9,700円台で終了
先週の予測では、ナスダックの大幅上昇を受け、日経平均採用銘柄を中心にハイテク株物色になっていることによる、日経平均の上昇であり、このままナスダックの上昇が続けば、値がさハイテク株の上昇で3万円台乗せとなるとしました。ただし、3万円を突破後は戻り売りや利益確定売りで3万円台水準を維持するのは難しく、3月18日の3万485円を突破できるかどうかにかかるともしました。
結果的に、3万円台乗せは一時的となりましたが、その後は方向感に欠ける展開となりました。週始めは、米国市場で前週の4月1日(木)の大幅上昇の後は休日でしたが、この日の3月雇用統計が非常に強い結果となったことで、日経平均は+230円の3万84円と3万円台を回復して寄り付き、一時+341円の3万195円まで上昇しました。後場は伸び悩むものの+235円の3万89円と3日続伸で3万円台乗せで引けました。
翌日の6日(火)は、前日の米国市場で景気回復期待が続き、主要3指標そろって大幅高となり、NYダウは最高値更新となったことで、+119円の3万208円と高く寄り付きました。しかし、ここから反落し、一時▲423円の2万9,665円まで下げ、終値は▲392円の2万9,696円となりました。その後は上値は重いものの大きく崩れない状況が続きました。
7日(水)は、前日公開されたIMFの世界経済見通しが上方修正されたことで、+171円の2万9,867円まで上昇するものの利益確定売りで軟化し、今度は一時▲173円の2万9,523円まで下げ、その後、持ち直して+34円の2万9,730円と小反発で引けました。 8日(木)は、米国市場や上海株式はしっかりしているものの、日経平均は上値が重く、一時▲214円の2万9,516円まで下げる場面があるものの、引けにかけて下げ幅を縮小し、一時プラス転換しましたが、終値は▲21円の2万9,708円と小反落しました。この間に米国では長期金利の上昇一服感が出て、為替市場では円安一服感が出てきたことでグロース株、バリュー株に手詰まり感が強まりました。ただし、米国株はS&P500種株価指数が連日の高値更新、ナスダックも大幅上昇となったことで、9日(金)の日経平均は+156円の2万9,865円で寄り付き、+355円の3万64円と3万円台を回復。しかし、後場には急速に上げ幅を縮小し、+59円の2万9,768円と小反発で引けました。
日本市場の引け後の米国市場は、コロナワクチン接種の加速を背景に経済活動正常化期待が続き、株価主要3指標はNYダウ+297ドルと3日続伸で4日ぶりに史上最高値更新。S&P500は3日続伸で連日の史上最高値更新となり、ナスダックは史上最高値まであと2%未満に近づきました。
注目の3月生産者物価指数は、市場予想の前月比0.5%を上回る+1.0%とインフレ圧力の懸念を示しましたが、長期金利は小幅な上昇のため、株価には影響を与えませんでした。しかし、今後の長期金利の上昇には注意が必要です。シカゴの日経先物は+150円の2万9,920円でした。