働きながら短期投資はできない

 上記の(1)から(3)のうち、会社員の方など、株式市場が開いている間に仕事をしている方は、まず(1)の短期投資はできないと思ってください。

 短期投資は、株式市場が開いている間に株価の動きをずっと見ていられる人が行うスタイルです。これを、仕事をしていて株価をなかなか見ることができない人がやれば、株価をずっと見ることができる人より不利なのは明らかです。

 さらには、勤務時間中に株式投資をしていることが分かり、服務規律に違反するとして勤め先からペナルティーを受ける可能性もあります。

 ですから、勝算が低い短期投資は筆者もはじめから選択肢から除外しています。

 そうなると残るは(2)の中期投資と(3)の長期投資です。このうち、手っ取り早く始めやすいのは中期投資です。

 長期投資は、プロ投資家が行っているやり方ですが、企業についてより深く分析する必要があるので、特に初心者にはハードルが高いスタイルです。

 初心者が付け焼刃の知識で長期投資を行い、「この会社は将来有望だ!」と持ち続けた株が、3分の1とか5分の1以下に下がってしまうというのが典型的な失敗パターンです。

 一方、中期投資は、長期投資のように最初の銘柄選択を厳格に行うというより、株価チャートで売買のタイミングを計ることが重要になります。

 最終的には長期投資を目指すのが理想ですが、初めはあまり肩ひじ張らずに、「これならできそう!」というスタイルで始めるのがよいでしょう。