恩恵に期待株1:デイブ&バスターズ

 デイブ&バスターズ(PLAY)は1982年に創業されたゲームセンターとスポーツバーとレストランを合体させたエンターテインメント・レストランです。

 同社は米国の40州で139店舗を展開しています。そして、カナダとプエルトリコにも店舗があります。

 同社のターゲット顧客は21~39歳の若者です。ゲームセンターやスポーツバーと聞くと「男性客が中心かな」と想起しますが、来店客の男女比は半々です。

 同社の1店舗当たり売上高は1,050万ドルで、これはチーズケーキファクトリー(CAKE)と並んで、レストランチェーンでは最も高くなっています。

 同社店舗の売上高が大きい理由は、単にレストランを運営しているだけでなく、ゲームセンターとスポーツバーを併設していることによります。つまりゲーム、ビールなどの売上高が多いということです。

 ゲーム、ビールは粗利益率が高いため、同社の粗利益率は82.8%とレストラン業界で最も高くなっています。EBITDA(利払い・税引き・償却前利益)マージンも27.2%で業界最高です。

 同社の施設は店内で楽しんでこそ意味があるので、新型コロナウイルスで「3密」を避けなければいけなくなった時、大打撃を受けました。ところが、同社の会計年度は2月2日締めで、新型コロナで外出禁止令が発令される直前に会計年度が終わったため、その悪影響は2020年の決算にはいっさい現れていません。

デイブ&バスターズの1株当たり業績(2月2日締め)

出所:同社年次報告書より筆者作成
【略号の読み方】
DPS:1株当たり配当
EPS:1株当たり利益
CFPS:1株当たり営業キャッシュフロー
SPS:1株当たり売上高

 しかし、2021年度のEPS(1株当たり利益)はコンセンサス予想によると▲4.88ドルくらいに落ち込むとみられています。

 今年の夏ごろまでには若者層にも新型コロナワクチン接種の順番が回ってくるので、それ以降、来店客が急増することが予想されます。