日米の金融政策発表で、日経平均が乱高下
3月第3週(15~19日)の日経平均は1週間で74円上昇し、2万9,792円となりました。日米の金融政策決定会合の結果発表に振り回された週となりました。
【1】米FRBの金融政策を好感して、一時3万485円まで上昇
3月17日に米FRB(米連邦準備制度理事会)が「2023年までゼロ金利維持」の見通しを発表したことを好感して、3月18日には、3万円台を回復、一時3万485円まで上昇しました。
【2】日銀の金融政策発表を受けて、2万9,792円まで反落
3月19日に日銀の金融政策決定会合の結果が発表されました。「日本株ETF(上場投資信託)を年間6兆円買い入れする原則」を削除。必要に応じて「年間上限12兆円まで買い入れ」する方針は残しましたが、日経平均連動型のETFは買い付けせず、TOPIX連動型ETFを買い付けすると発表しました。
日銀の発表は、「日経平均が高い水準の時は買わず、急落した時だけ買う」ことを明確にする効果がありました。また、「日経平均だけを集中的に買い上げるのはやめて、東証一部全体を買う」と表明したことになります。
この発表を受けて3月19日の日本株は以下の通り、日経平均が急落、TOPIXが上昇しました。
3月19日の日経平均:2万9,792円(前日比▲424円▲1.4%安)
3月19日のTOPIX:2,012ポイント(前日比+3ポイント+0.2%)
日経平均の構成比が大きい値がさグロース株が大きく下げた影響を受けました:ファーストリテイリング(9983)▲6.1%、ソフトバンクG(9984)▲2.5%、東京エレクトロン(8035)▲2.6%
値がさグロース株の構成比が高い日経平均は、昨年11月以降、TOPIXを上回る上昇を続けてきました。ところが、2021年2月半ば以降は、日経平均の上値が重くなる中で、TOPIXの上昇率が高くなっています。
TOPIXグロース株の下落が目立つ中で、TOPIXバリュー株の上昇が目立つようになってきた影響が出ています。
日経平均とTOPIXの動き比較:2020年10月1日~2021年3月19日
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