勉強熱心な初心者投資家。でも…

 2020年春のコロナ・ショックによる株価急落後、株式投資を新たに始めようとする個人投資家が増えています。ネット証券各社の新規口座開設数もコロナ前に比べて大きく伸びているようです。

 初心者投資家の最近の傾向は「勉強熱心でしっかりしている」という点です。

 以前は、株式投資を半ばギャンブル的にとらえて、ネット、SNS(交流サイト)などで影響力のある個人投資家たちの「この株は上がる!」といった書き込みをうのみにして何も考えずに投資してしまう、というケースがとても多かったです。

 しかし最近は、筆者が講師を行う株式投資セミナーにも、初心者の方が数多く学びにきていただいています。さらに、筆者の著書の売れ行きもコロナ・ショック後の方が明らかに伸びていることから、多くの個人投資家がしっかりと学んだ上で株式投資に向き合おうとしているのだと強く感じます。

 このこと自体は実に素晴らしいことで、筆者としても応援したいと考えています。しかし、株式マーケットの荒波に揉まれてきた筆者としては、初心者が「純真無垢」すぎることに心配な点もあります。