中国株に熱視線!その背景4:中国株の投資環境の整備が進んだ

 そして、中国株に投資する手段と選択肢が増えたことも要因として挙げられます。

 以前は取引ができなかった上海A株などの本土株市場については、海外投資家への門戸が開かれ、徐々に取引できる銘柄が増えてきましたし、先ほども紹介した「BAT」銘柄については、米国株市場や香港株市場などで取引が可能となっています。BATに限らず、中国企業が米国株市場にADR(米預託証券)を通じて上場するというケースも珍しくなくなってきました。

 また、ETF(上場投資信託)についても、日本・香港・米国などの市場で取引できますが、あらゆる中国株指標を対象とするETF銘柄が増えているだけでなく、レバレッジ型ETFやインバース型ETF、そしてIT関連やバイオ関連といったセクター別ETFなども登場しています。

 このように、投資スタイルに応じた品ぞろえが充実してきた一方で、「アリババは米国市場と香港市場で取引できるが、百度(バイドゥ)は米国株市場でしか取引できない」とか、「ChiNext100のETFは米国株で取引」といった具合に、取引したい銘柄やETFがどこの市場で取引できるのかを確認する必要があり、ちょっと複雑になっています。