中国株に熱視線!その背景3:「コロナ対応力」の優位性と「分散投資」の選択肢

 世界中を襲っている新型コロナウイルスの猛威ですが、中国は2020年のGDPが主要国の中で唯一プラスを維持するなど、事の真偽をめぐる議論は抜きにして、「新型コロナ感染拡大の抑制に成功し、経済の回復が順調に進んでいる」というのが現時点での認識となっています。日本の国内企業が製造業を中心に業績が急回復しているのも、こうした中国の恩恵を受けている面があります。

 また、早い段階で新型コロナの封じ込めに着手した中国などは、コロナ禍の影響を軽減させるよりも、経済復興や再成長へ多くの資金を投じることができ、日本や米国・欧州などのように、いまだに感染抑制やワクチン接種、景気下支えに財政のウエイトを置いている状況と比べても優位性があるといえます。

 そもそも、期待のワクチンについては供給が追いつかずに奪い合うような構図となっていて、思ったよりも時間が掛かる可能性もあり、こうした積み重ねが次第に「コロナ対応力」の差として出始めてくることも考えられます。

 さらに、コロナ対応の差だけでなく、金融緩和によってもたらされた日米の株高についても、今後の調整局面や、株高の持続性に対する警戒感もくすぶっていることも踏まえると、分散投資先として中国株を保有する動きもあるようです。